【完全保存版】就労支援員はどうやって学べばいい?研修・学会・実務スキル向上のロードマップ

支援者向け

「就労支援を始めたけれど、日々の業務で手一杯。どこで何を学べばいいのか分からない……」 「専門性を高めたいけれど、そもそもどんな研修があるのか、情報が届いてこない」

そんな悩みを持つ支援員の方は非常に多いです。特に2024年(令和6年)の報酬改定、そして2026年(令和8年)の「就労選択支援」の本格始動を経て、支援の「質」がこれまで以上に問われるようになりました。

今回は、臨床心理士・キャリアコンサルタントの視点で、「これだけは押さえておきたい学びの場」を体系的にまとめました。この記事をブックマークして、あなたのこれからのスキルアップの地図として活用してください。


1. 【研修編】基礎から応用まで。プロとしての土台を作る

「自己流の支援」に限界を感じているなら、まずは型(ベース)を学ぶことが大切です。

① JEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)の研修

日本の就労支援において、最も公的で体系的な研修です。

  • 就業支援基礎研修:新人支援員の必須科目。労働、福祉、医療の連携の基礎を学びます。
  • 就業支援実践研修:より具体的な企業交渉や、困難事例へのアセスメント技術を深掘りします。
  • ポイント:各都道府県で実施されるため、まずは地元のJEED支部をチェックしてみましょう。 JEED 支援者研修詳細

各地域によって日にちが異なります。無料で受講できるので、定期的に日程をチェックしましょう!

② ジョブコーチ研修(JC-ネット等)

職場適応援助者(ジョブコーチ)の視点は、就職後の「定着支援」において最強の武器になります。

  • JC-ネット(ジョブコーチ・ネットワーク):単なる技術だけでなく「本人の意思をどう尊重するか」という哲学から学べます。
  • 学ぶべきこと:環境調整や「支援の引き際(フェイディング)」の技術。定着率が重要視される今の報酬体系において、必須のスキルです。 JC-net(ジョブコーチ・ネットワーク)

JEEDでもジョブコーチは受講できます。JCネットはお金もかかるし日程も長いですが、研修はとても実践的なのでお勧めです。毎回定員が満杯になるので、こちらも定期的に申し込むことをお勧めします。

③ SST(生活技能訓練)

精神障害のある方のコミュニケーション支援を具体的に学びたいなら、SSTがおすすめです。

  • 内容:「質問する」「断る」「感謝を伝える」など、職場で必要なスキルをロールプレイで練習する技法です。
  • メリット:支援者自身が「伝え方のコツ」を習得できるため、利用者さんへのアドバイスに説得力が生まれます。 SST普及協会

SSTは基本的な対人援助の手法を学ぶのにとても良いと思います。一気に専門家の視点を持つことが出来ますよ。こちらも各地区で行えるので、ご自身のお住まいから近いところで調べると良いです。

④ 大阪・京都こころの発達研究所 葉|対人支援の「深み」を学ぶ

公的な研修ではなかなかカバーしきれない「支援者のあり方」や「心理的アプローチ」を学べるのが、心理の専門家が運営する「大阪・京都こころの発達研究所 葉」です。

  • 専門性:臨床心理士・公認心理師によるオンライン研修。
  • 活用法:就職という「結果」だけを追いかけて疲れてしまった時、相談者とどう向き合うべきか、自分自身のメンタルをどう守るかという「支援の本質」を学べます。 大阪・京都こころの発達研究所 葉 研修会情報

今はオンラインでも気軽に受講できるようになったので、参加しやすくなりました。対人援助職向けの動画もあるので、一度見てみることをお勧めします。

※公の研修は開催時期が限られています。「次の研修まで待てない」「今の現場の課題を今すぐ解決したい」という方は、まずは定評のある専門書でベースを作っておくのが近道です。


2. 【アセスメントツール編】「本人の強み」を可視化する

令和8年の今、最も重要なのは「就労選択支援」でも活用できる「客観的な評価」です。

① JILPT(労働政策研究・研修機構)の職業興味検査

「本人が何に向いているか」を感覚ではなくデータで示すツールです。

  • VRT(職業興味検査):どのような職種に興味があるかを可視化します。
  • ポイント:JILPTのサイトには、実務ですぐに使えるアセスメントツールが豊富に紹介されています。 JILPT 実務に役立つツール一覧

厚生労働省編 一般職業適性検査(GATB)職業レディネス・テスト(VRT)など、標準的な職業検査のアセスメントツールがあります。勉強になりますね。

※ツールを使って出た結果を、どう「企業への配慮事項」に変換するか。その言語化のヒントは、評価の指標がまとめられたガイド本に隠されています。


3. 【学会・フォーラム編】最新のトレンドと「繋がり」を手に入れる

現場に閉じこもらず、「外の世界」の風に触れることで、支援の視野が広がります。

① 日本精神障害者リハビリテーション学会

精神障害支援の最先端を走る学会です。

  • 特徴:研究者だけでなく、現場の支援員や当事者の発表が非常に多く、現場ですぐに活かせる実践報告が豊富です。「リカバリー」の概念を深く学ぶならここです。 日本精神障害者リハビリテーション学会

学会に参加すると、今の最新情報が手に入るので、現場の支援の幅が広がりますよ。私は参加しながら、現場のことを考えて、この利用者さんにはこの方法は適用できるか、当てはまるか…など考えながら参加することが多いです。

② 就労支援フォーラム(はたらくニッポン)

日本最大級の就労支援のイベントです。

  • 特徴:全国から数千人の支援者が集まり、厚生労働省の担当者による最新の施策解説や、福祉の枠を超えた先駆的な取り組みを一度に学べる貴重な場です。 就労支援フォーラム

常に課題を上げ続け、一緒に考えるスタイルのフォーラムです。終えた後は毎回自分のことを考えさせられますね。障害者ビジネスは一体どうなのか!!?

※ひろゆき氏が障害者雇用事業所と対談しているYouTubeもありますよ


4. 臨床心理士から、情報の少ない現場で頑張るあなたへ

就労支援の情報は、待っているだけではなかなか届いてきません。でも、一歩外へ踏み出せば、これほど多くの「学びの場」と「仲間」がいます。

研修で技術を学ぶのと同じくらい大切なのが、支援者自身の心を燃やし尽くさないことです。

スキルアップを「自分への投資」に

専門知識が増えることは、利用者さんに還元されるだけでなく、あなた自身の「支援の迷い」を減らし、心の余裕を作ることに繋がります。

「どの研修から行けばいい?」と迷ったら、まずは興味のあるオンライン研修や、地元の基礎研修から覗いてみてください。その一歩が、あなたと利用者さんの未来をきっと変えるでしょう。

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