支援者が学んでおくべき心構え

支援者向け

障害者支援において、支援者が持つべき心構えは非常に重要です。企業と利用者の双方にとって、円滑な職場環境を作り出すためには、支援者の役割が欠かせません。この記事では、①企業側から見た心構えや②支援者としての心構え、③そして障害のある方への接し方について解説します。

企業に対して・支援者として・障害のある方に対して

精神科クリニック・就労移行支援・企業の人事の3つの視点を経験した私ちゃれの10年の経験を基に、重要なポイントのみ記載しました。


企業側から見た心構え

職場定着支援では、支援者が企業との間に立ち、時に難しい調整を行うことが求められます。企業側にとって、障害者雇用は初めての経験であることも多く、そのために理解不足や戸惑いが生じることも少なくありません。ここでは、企業側から見た心構えについて具体的に説明します。

障害や配慮についての理解不足に対応する

精神的な障害を持つ方々のニーズは、企業にとってすぐには理解が難しいことがあります。これは特に、精神的な障害の場合は外見からはわかりづらいという特徴に起因します。支援者としては、その障害について丁寧に説明し、どのような配慮が必要かを具体的に伝えることが重要です。この説明を通じて、企業側が職場環境の改善に取り組みやすくなり、障害のある方のスムーズな職場定着が可能になります。

障害のある方の誠実さについて

例えば就労移行で考えると、多くの方は非常に誠実であり、職場でも真剣に取り組む姿勢を持っています。しかし、企業側は一般雇用の基準で障害者を評価することがあり、誠実さが軽視される場合もあります。支援者としては、本人の誠実さを企業に伝え、それが職場において大きな価値を持つことを強調することが必要です。結果として、企業も障害のある方の努力や姿勢をより深く理解し、評価することにつながります。

適切な指示の重要性について

職場での障害のある方の働きやすさは、企業がどれだけ明確で具体的な指示を出せるかに大きく依存します。抽象的な指示や不十分な説明では、本人が混乱し、作業の効率が低下する可能性があります。支援者は、企業に対して適切な指示の出し方をアドバイスし、障害のある方がその指示に基づいて効率的に業務を進められるようサポートすることが必要です。具体的な指示例や手順のマニュアル化も効果的な手法です。


支援者としての心構え

支援者は、本人が自立し、職場に定着できるよう支援する役割を担っています。しかし、支援の方法によっては、逆効果になることもあります。ここでは、支援者としての心構えについて解説します。

過度に寄り添いすぎない支援

就労支援では、利用者の意思に過度に寄り添いすぎると、かえって自立を妨げてしまうことがあります。例えるなら、利用者の悩みをすべて解決しようとするのではなく、利用者自身が問題解決の手段を見つけるためのサポートを行うべきです。支援者としては、利用者が自ら考え、行動できる環境を整えることが求められます。これにより、利用者は徐々に自信を持ち、職場での自立が進んでいきます。

現実的な配慮の範囲を考える

企業に対して過度な配慮を求めすぎると、結果的に雇用の持続が難しくなる可能性があります。企業側が提供できる合理的な配慮の範囲を見極めることが、支援者には必要です。例えば、勤務時間の調整や業務内容の一部変更は企業が対応できる範囲であっても、無理な要求は職場環境を悪化させる可能性があります。現実的な配慮の範囲を見定め、双方にとって最適なサポート体制を構築することが大切です。

↓アセスメントについてはこちらの記事をどうぞ(つぶやきなので短い記事です)


利用者への接し方

利用者が職場で自立できるように支援するためには、適切な接し方も欠かせません。特に、福祉事業所と一般企業ではサポート体制が大きく異なるため、その現実を伝えることが必要です。

現在のサポートが常にあるとは限らないことを伝える

福祉事業所では手厚いサポートが提供されますが、一般企業ではそのようなサポートが常に受けられるわけではありません。支援者は利用者に対して、将来的には福祉施設と一般企業の違いを理解してもらう必要があります。これは利用者が過度な期待を抱かず、自立した行動を取るための重要なステップです。サポートがない中でも、問題を解決するためのスキルや適応力を身につけることが求められます。

段階的な接し方の重要性 ~徐々に企業環境に慣れていく支援方法~

とはいえ、いきなり厳しい職場環境に利用者を送り出すことは、逆にプレッシャーとなり、職場定着が難しくなる可能性があります。そこで重要なのが、段階的に企業環境に慣れていくためのサポートです。福祉事業所で提供される手厚い支援から少しずつ減らし、利用者が無理なく一般企業での働き方に適応できるように導いていきます。このアプローチにより、利用者は負担を感じることなく、新しい環境に順応していくことができます。


まとめ

支援者が持つべき心構えは、企業側の理解を助け、利用者が自立できる環境を整えるための大切な要素です。企業側には障害のある方の特性を正しく伝え、適切な配慮と指示を求めることが必要です。また、支援者自身も過度な寄り添いを避け、現実的な配慮を考慮した支援を行うことが求められます。さらに、利用者には現実的な職場の状況を伝えつつ、段階的に企業環境に慣れていけるサポートを提供することで、職場定着を促進します。

常に自己研鑽が必要な業界ですので、学びながらスキルを磨いていきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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ちゃれ

『障害者雇用で優しい社会に』

◆今まで精神科クリニックで臨床心理士/ケアマネージャーとして、就労支援施設でキャリアコンサルタント/ジョブコーチとして、多くの方の就労をサポートしてきました。

◆障害のあるなしに関わらず、すべての人が自分らしく生きられるよう、様々な働き方での自己実現を応援しています。

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