就労支援事業所の”闇”

つぶやき

就労支援事業所は、障害者が社会復帰し、働く力を取り戻すための大切な場所です。しかし、表面上の支援が整っていても、実際には課題や問題が隠れていることもあります。今回は、就労支援事業所にまつわる「闇」として、利用者が知っておくべき課題に焦点を当て、注意すべきポイントを解説します。

見るべき 危険なポイント5選


1. サポート体制の問題と質の低下

就労支援事業所の本来の目的は、利用者が社会に出て安定して働けるよう、スキルアップやサポートを提供することです。しかし、一部の事業所では、支援の質よりも運営の効率性が優先され、サポート体制が不十分なケースがあります。配置基準に対してスタッフの数が不足していたり、適切な支援が提供されないことが問題視されています。

例:

  • 内容が薄い訓練:利用者の個別のニーズに対応する代わりに、標準化された表面的な訓練が提供され、実際の就職活動に役立つスキルを学ぶ機会が限られることがあります。
  • 配置基準違反の職員数:本社の事務スタッフを支援員としたり、配置必須のサービス管理責任者がいないのに「いる」として行政に報告したり、職員数違反を隠している事業所もあります。
  • 宮城県の事例

2. 就職先の質よりも「成果」を優先

多くの就労支援事業所は、利用者が就職に成功することで報酬を受け取る仕組みになっています。例えば、就労移行ではその年の就職者数が多いほど、来年度受け取れる報酬が増えます。これにより、一部の事業所では「就職の質」よりも「就職という成果」を優先することがあります。短期間で成果を出し、利益を得ることが目的となっているため、利用者に適さない就職先を紹介するケースも見られます。

例:

  • 不安定な労働環境への就職:特定の企業や短期の雇用形態の仕事を利用者に紹介し、短期的な就職実績を上げることで報酬を得る。結果として、利用者が職場に定着できず、再び就労支援に戻ることになる場合があります。
  • 必要な準備が不足しているまま就職を進める:就職の準備が整わないうちに、早期の成果を求めるために就職が進められることがあり、その結果、就職後に早期離職や職場不適応が生じることがあります。
  • 新潟県の事例

3. 定着支援の不備

就労支援事業所では、就職後の定着支援が非常に重要ですが、これが不十分な事業所も少なくありません。本来であれば、就職後に仕事が続けられるよう、定期的なフォローや相談が行われるべきですが、一部の事業所では、就職後の支援が途切れてしまい、利用者が職場に適応できず早期離職につながることもあります。

例:

  • 就職後のフォローが一切ない:就職後に仕事の悩みやトラブルが発生しても、事業所が適切なサポートを提供せず、結果的に利用者が職場に長く定着できないことがあります。
  • 他の支援機関に回される:就労移行であれば6か月(ナカポツは1か月)利用者が働ければ就職者の実績が上がり来年度の報酬が上がるので、そこまでは定着支援を行い、その後は全く関係のない支援機関にバトンタッチされることがあります。
  • 東京都の事例

4. 国からの補助金を目当てにする運営

就労支援事業所は、障害者が就労を目指すための訓練を行うことで、国から補助金を受け取ることができます。しかし、一部の事業所では、この補助金を最大化するために、利用者のニーズよりも収益重視の運営に走っているケースがあります。

(※実績のある就労移行では、利用者の一人一日の利用で約10,000円の収入が入ります。1日20名来れば約200,000円です。×月の日数が月の収入です)

例:

  • 利用者を長期間事業所に滞留させる:就職を急がせず、事業所での訓練期間を長引かせることで、国からの補助金を長期間にわたり受け取り続け場合があります。結果として、利用者が本来望んでいる「早期就職」や「スキルアップ」が阻害されることもあります。
  • 無意味な訓練の押し付け:利用者のニーズに関係なく、ただ訓練時間を増やすだけの内容を提供し、実際には就労につながるスキルを学べないことがあります。
  • 熊本県の事例 

5. 専門スキル不足のスタッフ配置

一部の就労支援事業所では、専門知識や経験のないスタッフが配置されていることが多々あります。就労支援には利用者の個別のニーズに対応するスキルや、精神保健やリハビリテーションに関する知識が必要です。これを満たしていないスタッフがいると、利用者へのサポートの質が下がるリスクがあります。また、指導が行き届かず、利用者に適切な支援を提供できないケースも見られます。

例:

  • 新人や未経験者が中心の運営:事業所によっては、経費削減のために未経験のスタッフが多く配置され、利用者が専門的な支援を受けられないことがあります。結果として、利用者が必要とする支援が提供されず、就労準備が整わないまま進められるケースもあります。
  • 北海道の事例

信頼できる事業所を選ぶために

すべての就労支援事業所が問題を抱えているわけではありません。多くの事業所は、利用者に真剣に向き合い、適切な支援を提供しています。しかし、利用者としては、信頼できる事業所を選ぶことが非常に重要です。事前に見学や体験を通じて、事業所のサポート体制や実際の運営方針を確認することが大切です。

大手の事業所であればよいというわけではありませんが、事業所数が多い就労支援事業所はその分監視の目も厳しい為、適切な運営をしているところが多いです。(もちろん個人でやっているところもお手本になる運営をしているところはたくさんあります。

↓以下に私が支援員時代に直接関わるなかで、利用者を考えた運営をしている事業所をまとめています。是非ご参考にしてください。


まとめ

就労支援事業所は、障害のあるの方が再び社会で活躍するための大切な場所ですが、支援が適切に行われていないケースもあります。自分に合った支援を受けられるよう、事業所を慎重に選び、納得のいく支援を受けることが成功の鍵となります。しっかりと情報を集め、信頼できる事業所を見つけてください

ちゃれ

『障害者雇用で優しい社会に』

◆今まで精神科クリニックで臨床心理士/ケアマネージャーとして、就労支援施設でキャリアコンサルタント/ジョブコーチとして、多くの方の就労をサポートしてきました。

◆障害のあるなしに関わらず、すべての人が自分らしく生きられるよう、様々な働き方での自己実現を応援しています。

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